「嫌われる勇気」 抜粋 (11/13)

アドラー心理学


「嫌われる勇気」抜粋(一部アレンジ)の、その11です。

アドラー心理学をほんとうに理解して
生き方まで変わるようになるには
「それまで生きてきた年数の半分」が
必要になると言われている。

もしあなたが
「みんな」、「いつも」、「すべて」
といった一般化の言葉を口癖にしているなら、
物事の一部だけを見て、全体を判断する
「人生の調和」を欠いた生き方をしている
可能性が高い。

対人関係がうまくいかないのは、
ほんとうは自己受容や他者信頼、他者貢献が
できていないことが問題なのに、
どうでもいいはずのごく一部にだけ焦点を当てて、
そこから全体を評価しようとしている
誤ったライススタイルを取っているからである。

「わたしは共同体にとって有益である」、
「わたしは誰かの役に立っている」
という思いだけが、
自らに価値があることを実感させてくれ、
この貢献したという主観的な感覚「貢献感」を
感じている時こそが「幸福」なのである。
つまり「幸福とは、貢献感」である。

ただし、この貢献感を他者承認に求めると
自由を奪われてしまう。
「自由かつ幸福」であることが大切。
承認欲求にとらわれている人は、
いまだに共同体感覚を持てておらず、
自己受容、他者信頼、他者貢献ができていない。
共同体感覚があれば他者承認はいらなくなる。

良きにつけ、悪しきにつけ、
「特別」であろうとすることは
他者をコントロールすることが目的であり、
自らの優越性を誇示しようとしている。
大切なのは普通であること、
「普通であることの勇気」が必要なのである

(つづく)